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増加する「ヒトカラ」ユーザーの実態 歌わないで過ごす人も

人の目を気にせずダラダラできるのがヒトカラ

 Aさんの場合は、歌ってストレスを解消することを目的としてヒトカラを楽しんでいるが、歌うことが目的ではないという人も。30代の女性Bさんのケースだ。

「私の場合、仕事で平日の昼間に外に出ていることがあるのですが、休憩がてらカラオケ店に入って、そのまま1時間くらいダラダラ過ごす……ということを、よくやっています。歩き疲れて横になりたいときにも便利。ネットカフェもいいんですが、個室でないと結構周りが気になってしまうので」(Bさん)

 そんなBさんは、カラオケボックスで食事をすることはあっても、実際に歌うことはあまりないという。

「リラックスするのが目的なので、大きな音を出して歌うことはほとんどありません。静かな個室で足を投げ出したり、横になったりして仮眠を取ったしています」(Bさん)

 Bさんが仕事中の休憩でよく行くという都内の「ビッグエコー」は、平日昼間の料金は1ドリンク制で30分1人225円。会員なら180円だ。1時間の休憩であれば数百円で足りる。

「喫茶店に入るよりも全然お金はかからないし、だらしない格好でいても大丈夫。最近は、スマホのゲームをするためだけに入ることもあります」(Bさん)

 もはや歌う目的ではなく、ひとときのリラックスタイムを過ごせるのがヒトカラ。その需要が高まるのも、ストレスフルな社会であるがゆえなのかもしれない。

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