悪質タックル問題が注目された日大アメフト部の会見では、広報担当者がいきなり会見打ち切りをキレながら宣言したり、日大ブランドが落ちるのでは? と聞かれて「落ちません!」と言う様が失笑された。広報の対応はその組織のイメージを左右する。それだけ重要な職種であるにもかかわらず、時に「?」がつくような広報も存在する。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏が過去に出会った、印象深い広報担当者について振り返る。
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これまでライター・編集者業務を通じて、多くの素晴らしい広報担当者に会ってきました。キリンビール、サントリー、日本コカ・コーラ、桃屋などの広報担当の対応は本当に素晴らしかった。メディアの側が何を望んでいるのかを全部分かっていて、広告ではないから美辞麗句で自社を取り上げるわけがないことを理解し、それでいて最大限の取材協力をしてくれ、写真等の素材を提供してくれる。
その一方、時に有名企業にもトンデモ広報というのが存在します。ひどかった人々の例をいくつか挙げましょう。
●大容量ファイル添付広報
10年ぐらい前ですが、300MBほどのファイルをメールで送ってきた人がいました。「今からメールしまーす!」と電話があり、Outlookで受信しようとしたのですが、まるで受信できない。PCに詳しい人からすれば色々不可解な点はあるかもしれませんが、これによりPCがぶっ壊れ(私はそう思っている)、買い換えました。
●原稿直しまくり広報
広報に対して原稿確認をすることがありますが、いちいちブランド担当者が作った文言を入れたりするんですよ。「スタイリッシュなフォルムと洗練された内装がアーバンライフを満喫する人々に好評です」みたいな言葉をいれ、最後の締めの文章に「これからも○○に注目だ!」なんて入れたりする。アホか、そんな原稿使えるか!と思い、これらを削除すると激怒する。だったらお金を払って広告を入れてください。
●メアド漏洩広報
某PR会社の人間と名刺交換をしたのが運のツキ。プレスリリースが毎度届くようになり、しかもある時など200人ほどのメディアの人間のメールアドレスがCCのところに入っている! 何を考えておるのだ!