せっかくの楽しい花火大会も、迷子になってしまっては、子どもがトラウマを抱えるのは必至だ。そして花火大会後もトラブルは尽きないという。
「落とし物でとにかく多いのは携帯電話・スマートフォンです。『落とした』『拾った』という届け出は、毎年100件以上あります。我々は花火大会の翌朝に現場の撤収作業をしますが、少し大げさに言えば、『そこら中に落ちている』という印象です。ズボンの尻ポケットに入れたまま座って、そのまま落ちるんじゃないでしょうか。真っ暗なので、当日に見つけるのは至難の業ですし、踏まれて割れる可能性も高いでしょう」
そして最後は、地方の花火大会ならではの“あるある”だが、車で来るのは絶対に止めたほうが良いようだ。
「ウチの花火大会は、河川敷に臨時駐車場が設けられるのですが、毎年、最後の車が駐車場を出るのは、花火大会が終わってから4時間後です。間違いなく後悔することになるのですが、このあたりは車社会なので、みんな車で来てしまうんですよね……」
Tさんは毎年、特等席の運営本部テントで花火大会を見られるが、大会が近くなると、「今年もまたあの季節が来たのか……」という緊張感の方が強いそうだ。