ただし、EUで税制を変更するには28か国の加盟国が全会一致で承認されなければならない。加盟国には前述のアイルランドのように低い税率でIT企業を誘致してきた国もあり、反対が予想される。
日本でも対応が進んでいる。これまで商品の保管などをする倉庫は恒久的な施設に該当せず課税ができなかったが、4月に施行された改正法人税法では大規模な倉庫があれば、課税できるようになった。巨大倉庫を擁するアマゾンをはじめとした外国企業にはすぐには適用できないが見直しの動きが始まっていることは確かだ。世界で動き出しているデジタル課税の行方が注目される。