再雇用で収入が下がるのを心配しすぎる必要はない
ただし、失業給付金は、次の仕事が決まって働き始めたら給付がストップする。その際に知っておきたいのが再就職の“お祝い金”である「再就職手当」の存在だ。
「失業給付がもらえる残りの日数が全体の3分の1以上残っているなど、一定の条件を満たしていると給付されます。就職する日の前日までにハローワークで手続きをしてください」(社会保険労務士の稲毛由佳さん)
受給額の目安は、60才で失業前の月収が35万円だった場合、約26万円だという。
60才で定年を迎えた後、同じ会社に再雇用されるケースも多い。その場合、収入は定年前の6~7割程度まで下がることが一般的だ。しかし、心配しすぎる必要はない。
給与が60才時点の75%未満に下がったら、「高年齢雇用継続給付金」が、最長で65才まで支給される。
「支給額は給料の低下率に応じて変わり、最大で再雇用後の給与の15%。例えば40万円だった月給が24万4000円以下まで下がれば、月に3万6600円が支給されます」(横山さん)
再雇用で働く人には助かる制度だが、落とし穴もある。
「この給付金を受給するには、再雇用先の企業がハローワークで2か月ごとに申請手続きをする必要があります。再雇用先が中小企業の場合、制度を知らなかったり、申請を忘れたりすることがあるので注意しましょう」(稲毛さん)
制度を把握し、フル活用すればかなりの金額が懐に入ってくる。
※女性セブン2018年8月9日号