住まい・不動産

“ほぼ東京”の「川口」、荒川を挟んで家賃2割減のお得感

川口駅前は買い物環境も良好

 住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は「川口」(埼玉県川口市)について、ライターの金子則男氏が解説する。

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 昨年、川口市が公開したCMが、ネットで大きな話題となりました。その内容は、家探しをする若夫婦が、「代官山か白金あたりで、ローンは10年以内、月づき2万3000円ぐらいで……」と、勝手なこと言うと、店員が「あるわけないだろーっ!」と激怒。すると、川口市のキャラクター「きゅぽらん」が登場し、川口市の魅力を解説するというものでした。きゅぽらんは川口について、「ほぼ東京」「治安だって言うほど悪くないし」「割と都会だし」と、自虐ネタを連発。これが好意的に受け止められました。

 CMでも言われているように、確かに川口は「ほぼ東京」と考えることができます。鉄道路線はJR京浜東北線のみですが、上野まで17分、東京駅までは23分しかかかりません。湘南新宿ライン、上野東京ライン、高崎線、宇都宮線といった便利な列車は、のきなみ目の前を通過してしまいますが、荒川を挟んだ隣駅の赤羽で、上述の4線および埼京線に乗り換えることができ、池袋・新宿・渋谷へもさして時間は掛かりません。

 道路状況はボチボチといったところです。縦方向の移動は国道122号がありますが、横方向に移動できる国道がなく、片側1車線の道ばかり。高速道路の入口へも少々距離があります。バスユーザーも多いので、朝夕のラッシュ時の駅周辺の混雑ぶりはなかなかのもの。ただ、イオンモールや、川口市民の憩いの場であるグリーンセンターなどが電車では行きにくい場所にあるので、車は欲しくなるかもしれません。

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