企業概要
ペンタブレットの世界トップメーカー。世界初の「電池もコードもないペンタブレット」をはじめとする高い技術がクリエーターに支持され、クリエーター向けペンタブ市場においては世界で90%の圧倒的トップシェアを誇ります。高い技術力に加え、特許戦略も強みとしており、技術の流出や模倣を防止し、ニッチ市場での高いシェアを安定的に維持しています。
展開する事業は、自社ブランドでの展開に加え、OEM供給も手掛けており、韓国サムスン電子をはじめとする大手メーカーに採用されています。タブレット・ノートPC業界では、デジタルペンの付属がスタンダード化し始めており、足元の業績もOEM需要を捉えて売り上げを伸ばしています。
注目ポイント
18/3期の業績は、新製品が出そろいブランド事業、テクノロジーソリューション事業ともに前期を上回って着地。利益については増収効果に加え販管費抑制も効き、黒字転換を果たすに至りました。19/3期も引き続きOEM需要の増加や新製品投入による増収が見込まれます。業績改善に伴ってキャッシュフローが増加していること、財務状況が改善していること、また資本効率もROEが3期ぶりに10%を超えるなど、財務面での回復も評価されます。
配当方針について、配当性向が引き下げられましたが、同社としては増配の継続と、成長投資のための資金確保に重点を置いていることから、懸念視する必要はないと見ています。同社はペンタブで、「誰がどこで、いつどのように書いたかまでわかる」筆跡をもとにしたビッグデータが活用されるデジタルインクの世界を目指しており、IoT時代で活躍できる技術や製品の開発に注力するとしています。世中長期な成長にも期待できるのではないでしょうか。
株価は調整しており、上昇余地があると思います。1単元5万円程度で買えるので、分散投資先として考えてみるのもよいでしょう。
【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。『日本人が知らなかった海外投資 米国株』他、著書多数。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。