8月13日のアジア市場はどこも大きな下げに見舞われた。日経225指数は2.0%安、香港ハンセン指数は1.5%安、台湾加権指数は2.1%安、韓国総合指数は1.5%安。そして上海総合指数は0.3%安となった。
トルコのエルドアン大統領に対するクーデター未遂事件後の2016年10月以来、アメリカ人牧師であるブランソン氏はクーデターの首謀者などを支援したとして自宅軟禁されている。キリスト教福音派の間でこの問題が重大視されており、中間選挙を控え、共和党は何らかの対策を打つ必要があったようだ。
トランプ大統領は、7月26日にトルコに対して大規模な制裁をかけるとツイッターを通じて発言。8月10日には、トルコから輸入する鉄鋼、アルミに課す追加関税を倍にすると同じくツイッター上で宣言した。欧州中央銀行はトルコの金融行政に対する懸念を表明しており、トルコリラが急落した。
トルコリラの下落は週明けの13日になっても止まらず、国際金融市場では、トルコ関連資産が不良債権化すること、それによって金融機関の資産内容悪化の連鎖が起こることが懸念され、株式市場全体で投資許容リスクを縮小する動きが広がった。
中国本土市場は開放政策を進めているとはいえ依然として閉鎖性の高い市場で、海外投資家のA株所有比率は2~3%程度に過ぎず、本来なら外部環境の影響を受けにくい。しかし、現状では、アメリカとの貿易紛争が激化、人民元安が進展、資金流出懸念が高まっており、地合いは悪い。