消費増税以降、節約志向が高まるなか、株式投資で注目が集まっているのが株主優待狙いの投資だ。とはいえ、数多ある優待銘柄のなかから、どんな銘柄を選べばよいのか。フィスコ・リサーチレポーターの三井智映子氏が、銘柄選びのポイントとともに、注目の優待銘柄を解説する。
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今後、物価が上がる一方で、給与・年金は増えず、家計が苦しくなるのは目に見えている。普段は節約を強いられる状況も多いと思うので、銘柄選びのポイントとしては、家族が集まる休日などに、ちょっと贅沢な食事ができるような株主優待に注目しておきたい。
NISA(少額投資非課税制度)をきっかけに投資を始めた初心者でも楽しめるという観点からいえば、生活に身近で自分で使ってメリットがある優待銘柄ということになる。近くに株主優待が使える店舗がないなど、自分にとってメリットがない銘柄は避けた方が得策だろう。
そうした観点から、注目の株主優待銘柄を女性の視点でセレクトしてみた。たとえば、ドトールコーヒーやエクセルシオールカフェを展開するドトール・日レスホールディングス(東証1部・3087)。100株保有で2500円相当の自社商品詰め合わせがもらえ、コーヒーを飲む人には魅力的だ。
首都圏を中心に展開している「星乃珈琲店」が好調で客単価は上昇傾向にある。好業績や配当などを狙った動きで足元の株価は強い値動きが目立ち、需給面を含めて狙い時といえそうだ。
やはり、自社商品詰め合わせが人気なのがカゴメ(東証1部・2811)。個人株主の比率が高いことで有名で、多くの投資家はキャピタルゲイン(値上がり益)期待ではなく、優待のインカムゲイン(利回り益)狙いといわれる。
足元の業績はトマト人気の一巡で足踏み状態だが、株価はさほど崩れる気配は見られないので安心感がある。
※マネーポスト2014年夏号