こうしたなか、今週は、中国・王受文商務次官の今月下旬の訪米を控えるなかでの、対中追加関税(約2000億ドル分25%関税)の公聴会と、パウエルFRB議長が講演するジャクソンホール会議という2大イベントが材料となりそうだ。とくに、公聴会を契機に米中貿易摩擦に緩和の動きが見られれば、相場へのインパクトは大きい。物色面では、欧州機関投資家がベンチマークとして採用するFTSEの指数構成銘柄の入れ替え発表(24日)が注目される。新規採用候補としては、一部でファンケル<4921>、フジシールインターナショナル<7864>、日本ユニシス<8056>、ヤオコー<8279>、GMOインターネット<9449>などが候補として上がっている。また、13日の全面安商状の中でも、前週末の決算発表を好感したリクルートHD<6098>、日本郵政<6178>、ドンキホーテHD<7532>は逆行高を演じており、業績見直しの動きは継続しそうだ。
今週の主な国内経済関連スケジュールは、20日に7月の主要コンビニ売上高、22日に6月全産業活動指数、24日に7月全国消費者物価指数、7月企業向けサービス価格指数、FTSE銘柄入れ替え(実施は9月21日終値)の発表が予定されている。
一方、米国を含む海外経済関連スケジュールでは、20日にEUなどのギリシア金融支援(第3次支援プログラム)が終了、米政府が2000億ドル分の対中関税公聴会を開催予定(23日まで)、22日に米7月中古住宅販売件数、7/31・8/1開催のFOMC議事録、23日に米7月新築住宅販売件数、米6月FHFA住宅価格指数、米中が相互に関税引き上げ実施(160億ドル分)、米経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」(25日まで)、G20デジタル経済相会合(アルゼンチン・サルタ、24日まで)、24日に米7月耐久財受注の発表、開催などが予定されている。このなかでは、対中追加関税の公聴会と「変化する市場構造と金融政策への影響」をテーマとするジャクソンホール会議が注目イベントとなる。なお、22日発表の米7月中古住宅販売件数は、前回6月期は前月比マイナス0.6%だったが、今回はプラス1.3%の事前予想、23日発表の米7月新築住宅販売件数も同マイナス5.3%から今回はプラス3%の事前予想と堅調な数値が想定されている。