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家族は何も知らない… 「隠れギャンブル依存症」男性の告白

ギャンブルにハマっていることは誰にも言わない

 ヤマモトさんはあくまでも“自称ギャンブル依存症”だ。専門の支援団体や医療機関に相談したことはないという。

「周囲の人は、私がパチスロやボートレースをやっているということは知っていますが、どれくらいのお金を使っているかは知りません。ましてや“依存症レベル”だということも知らない。そもそも、私は自分がどれだけギャンブルにハマっているかということは誰にも話しません」

 家族や恋人にも、基本的にギャンブルの話はしないというヤマモトさん。

「大学生の時にパチンコ屋に行くようになった時はまだ実家暮らしで、母親にも『パチンコに行ってくる』なんて気軽に話していました。でも、やっぱり『お金は大丈夫なの? どれくらい負けるの? そろそろやめたらどう?』と言われる。自分で働いたバイト代でパチンコをしていたとはいえ、なんともいえない罪悪感もあって、母親には『もう最近はパチンコに行っていないよ』と嘘をつくようになっていました。結局、それから今に至るまで、家族は私がパチンコをやっていないと思っているはずです。

 恋人がいたころも、あまりギャンブルの話はしませんでした。パチンコに行くときももちろん1人。『今日は残業がある』と言って仕事帰りに行くことが多かったですね。ボートレースはネット投票ができるので、誰にも知られずに賭けることができますし、恋人であっても私のギャンブル依存は知らなかったと思います」

 とにかく誰にも悟られないようにギャンブルにのめり込んでいるというヤマモトさん。それもやはり“依存症であるがゆえ”だと自覚しているようだ。

「誰かに迷惑をかけない程度であれば、問題ないだろうという考え方なんです。だから、誰かに心配された状態でギャンブルをするのがとても苦痛なんです。一時期は借金もありましたが、今はどうにか借金も返せたので、個人的には大丈夫かなと思っています。家族に対しては後ろめたい気持ちもありますけどね」

 1人でひっそりとギャンブルにのめり込むヤマモトさんは、いわば“隠れギャンブル依存症”といった状態。「私のような人はたくさんいると思います」とヤマモトさんは言うが、そういった“隠れギャンブル依存症”対策もまた必要なのかもしれない。

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