実際、この問題が浮上した後も、ニューヨークダウが2万5000ドル台を回復、ナスダック総合指数が史上最高値を更新しており、米国経済に大きな影響はないという見方で買い戻しが優勢となっている。
何よりトランプ大統領は11月に中間選挙を迎えるため、中国を制裁することによって票固めをする“政治ショー”の色合いが濃い。そう考えていくと、中国側がどこかで折れるタイミングを見計らって、中間選挙が実施される11月までに解決されることは十分に想定できるだろう。
そうなると、世界の株式市場にとって今年最大の重石がとれることになり、11月にもいよいよ株価上昇に転じる可能性が高まってくる。奇しくも11月からは米国のクリスマス商戦が始まり、今年は例年以上の盛況が予想され、これも米国株が牽引する世界的な株高の好材料につながってくる。
もちろん、世界的にみて割安な日本株にも大きなチャンスが到来するに違いない。11月以降の株高を見越せば、現在のように低迷している相場は「買いのチャンス」といえるのではないだろうか。
【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。最新の注目銘柄、相場見通しを配信するメルマガ「日本株通信」を展開中。