ただし、注意点もある。
「掛け金は葬儀費用の一部にしか使えず、葬儀費用をすべて賄えるわけではありません。実際の葬儀では追加費用がかさむケースもある。途中でやめる場合は解約手数料が必要でトラブルになる事例もありました」(葬儀アドバイザーの吉川美津子氏)
最近、80代の親を看取ったA氏が振り返る。
「棺桶の価格が5万~50万円まであって驚きました。ほかにも故人の体をお湯で洗い清める『湯灌(ゆかん)』のオプションを(葬儀関連の)互助会から持ちかけられ、追加したら20万円もの費用がかかりました。結局、葬儀費用は親の積み立てでは足りず50万円ほどの持ち出しになってしまいました」
子供への配慮のつもりが、かえって負担になっては意味がない。互助会に加入したとしても、生きているうちに子供とコンセンサスをとっておく必要がある。
※週刊ポスト2018年8月31日号