その背景にあるのは、トランプ大統領の今後を占う11月の中間選挙だ。原油高が米国内のガソリン価格上昇につながれば米国民の不満は高まる。それを抑え込んで票固めするためにも原油高に目を光らせてきたのである。
しかし、こうした施策は、米中貿易摩擦がそうであるように、11月の中間選挙に向けた“政治ショー”の側面も否定できず、いつまでも続く話ではなさそうだ。世界的な需要増に支えられた原油価格は今後緩やかに80ドルくらいまでは上がっていく可能性もあると見ている。
【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。最新の注目銘柄、相場見通しを配信するメルマガ「日本株通信」を展開中。