猛暑の影響で野菜の価格高騰が止まらない。 農林水産省の「東京都中央卸売市場における野菜の価格動向」(8月1日版)によると、平年比で白菜は213%、キャベツは204%、大根157%、ピーマン157%、レタス132%、きゅうり129%…と、おなじみの野菜が軒並み高騰している。農水省園芸作物課はその理由についてこう語る。
「キャベツやレタスなどの葉物野菜は高原で作られますが、今年は高原でも猛暑が続き、野菜の葉が焼けたり、生育がストップするケースが多い。ピーマンやトマト、きゅうりは、あまりの暑さに養分を奪われないよう、自ら花を落としてしまったため実が育たず、品薄で高値です」
その一方で、ばれいしょ(平年比59%)、玉ねぎ(83%)など、多くの野菜が高騰するなか、値下がりをしている「食卓の優等生」がいる。
「じゃがいもや玉ねぎは収穫が終わり、貯蔵されたものが出荷されるため豪雨や猛暑の影響を受けません。しかも成長・収穫期の3~5月は好天に恵まれて豊作で、値段も平年より安くなっています」(同前)
となると家計の節約のためには、食卓にじゃがいもや玉ねぎを使ったメニューをふんだんに取り入れるという選択肢も出て来るだろう。それだとメニューが偏ってしまうと思う人もいるかもしれないが、そんな心配は無用。家事アドバイザーの矢野きくのさんが助言する。
「今はじゃがいもが安いのでマッシュポテトなどにして冷凍するのが一手。じゃがいもは日持ちするので肉じゃがを作るにしても、和風にしたり豆板醤を入れて辛口にしたりと、味付けをアレンジすれば飽きずに長く楽しめます」
飽きのこないメニューで、この夏を乗り切りたい。
※女性セブン2018年9月6日号