最近、「浮気された妻=サレ妻」を主人公にしたドラマが続いている。4~6月に放送された中谷美紀主演の『あなたには帰る家がある』(TBS系)の他、年初の『ホリデイラブ』(テレビ朝日系)でも仲里依紗が浮気された妻を好演した。
不倫が発覚すると、そのまま離婚に発展するケースも少なくないが、離婚にまつわる「お金」の話は最低限知っておきたい。離婚となるといくらもらえるのか、あるいは支払わなければいけないのか。弁護士の篠原一廣さんに聞いた。
「離婚した世帯が持つ現金や不動産などの財産は、基本的に『半分半分』で分けなければいけません。不動産は半分に分けることができないので、売却して代金を分けるか、代償金を支払って夫婦いずれかが取得することが一般的です。ただし、財産分与は婚姻期間中に形成した財産が対象なので、元々お金持ちと結婚して離婚した場合は、相手の財産の半分をもらえるわけではありません。
財産をどう分けるかは当事者同士で話し合って決めることになりますが、合意ができなければ裁判所で調停となります。折り合いがつかないからといって財産分与を拒否することはできないのです」
夫であれ妻であれ、不倫が発覚して離婚した場合は「不倫した側」と「不倫相手」は「慰謝料」を支払わなければならない。
「しっかりとした証拠を揃えて請求します。金額はケースバイケースですが、『100万~200万円』ほどで和解するケースが多い。その不倫によって、“どれだけの損害を被ったか”で金額が上下するわけです」(篠原弁護士)
離婚した当時の生活状況によってもらえるお金の種類も変わってくるという。
「未成年の子供がいる場合、親権を持つ側に養育費を払わなければいけません。お互いの収入次第ですが、『1人あたり月3万円』前後が多いと思います。親権は子供と密接な関係がある方が持つので、母親が持つケースが多くなります」(篠原弁護士)
※女性セブン2018年9月13日号