ネガティブなニュースに反応しないことの重要性
上場休止の話もそうですが、8月にトルコリラ急落に端を発した「トルコショック」のようなネガティブなことが起こると、市場全体が不安感に包まれ、不安感をあおるような報道も増えます。
そういった状況下において不安な気持ちになってしまう方も多いと思いますが、そもそも基本的に明るいニュースは出て来にくいということです。
明るいニュースといってパッと思いつくものは、例えばオリンピックで日本選手が金メダルを取ったとか、それくらいのものです。他はほとんどがネガティブなニュースです。
9.11のテロや、3.11の東日本大震災、リーマンショックやギリシャショックなど、ネガティブな事件を挙げるとキリがありません。そしてその度に相場は大きく荒れています。
ですから、「ネガティブなニュースが出て当たり前」という前提の元、不安を抱えて悩む時間があるのなら、あらかじめ荒れ相場に備えることを徹底するために時間を使うべきでしょう。
私は相場に接するようになってから、45年以上にわたりリアルタイムで様々な事件を経験してきましたが、あらかじめ突発的な動きに対する準備ができていれば、恐怖を感じることはありません。○○ショックが起こった時は「これくらい相場が荒れてもしょうがない」という感覚です。
また、もしかしたら準備ができていても恐怖心を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、1つ言えることは「材料はしょせん一過性のもの」ということです。
例えばつい最近まで北朝鮮の地政学的リスクについて色々と言われていましたが、ここ最近は北朝鮮の話題はほとんど聞かなくなりました。北朝鮮関連の報道が遠い過去の話のようにも思えますが、大騒ぎされていたニュースもいつの間にか注目されにくくなるものです。
ですからいつ何が起きようとも、毎度毎度ビクビクしないことが大切です。まずはいつ何が起こっても慌てず冷静に対処できるよう資金管理を徹底した上で、ニュースに流されない強い気持ちを持ってトレードに取り組むことが大切だと思います。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)。