現役時代の金銭感覚で老後の年金生活に入ると、収入が少ない分、あっという間に赤字になってしまう。とはいえ、ケチケチしすぎると、心豊かな老後は送れない。老後に削るべき予算とその方法はどんなものがあるのか。ここでは、冠婚葬祭費とお中元・お歳暮にかかる費用について紹介しよう。
冠婚葬祭はなるべく出席しないか、親戚間で金額を決めておく
冠婚葬祭は突然やってくるため、思いがけない大きな出費になる。親戚以外の式には、事前にあいさつの手紙を送るなどして、なるべく出席しないようにする。また、親戚間でも、出す金額をあらかじめ決めておくのがおすすめだ。
「親族の冠婚葬祭費は払わないわけにはいきません。そこで、事前に親族一同で『一律○万円』『再婚の時は出さない』『お年玉は一律○○円』『花輪は1つだけ。お供えはなし』などとルールを決めておくといいでしょう。全員が示し合わせておけば、予算取りもしやすいし、いくら出すかで悩まなくて済みます」(ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さん)
きょうだいが多い場合、すべてに夫婦ふたりでかかわっているとかなりの出費と手間になる。どの親戚までかかわるかも、決めておくとよい。
お中元・お歳暮は定年時に「卒業宣言」を
各種贈り物や年賀状などは、定年を機に卒業宣言をするのも手。
「定年の年、最後のお歳暮を贈る時に、『年金生活に入るため贈り物はこれで最後にさせていただきます』などと挨拶をすれば嫌な顔をする人はいません。直接伺えなければ挨拶状でもOK。もちろん、受け取りの辞退も忘れずに」(ファイナンシャルプランナー・畠中雅子さん)
イラスト/こさかいずみ
※女性セブン2018年9月27日号