数ある居酒屋チェーンの中で、特に新鮮な魚介類が売りとなっているのが『磯丸水産』だ。外食チェーンの取材を続けているフリーライターの小浦大生氏がこう説明する。
「『磯丸水産』は、焼き鳥チェーンの『鳥良』などを手がけるSFPホールディングスが運営する居酒屋チェーン。2009年に東京・吉祥寺に1号店がオープンし、首都圏を中心に現在約140店舗が展開されています。外食チェーンというとフランチャイズも多いのですが、SFPホールディングスの場合は直営方式が軸。そういう意味では、店舗ごとでの料理やサービスのクオリティーの差はあまりないといえるでしょう」
磯丸水産の大きな特徴は、テーブルの上の金網で魚介類を自分で焼いて食べられるというところ。たとえば「貝盛り合わせ・並盛り」であれば、白蛤、帆立、サザエが1つずつで1099円(税抜き、以下同)。「蟹味噌甲羅焼」は499円、「イカの浜焼」は499円などとなっている。
「街なかで磯焼きを味わえるというのも魅力。ザワザワとした店内で多少煙を出しながら魚介を焼くというスタイルも人気の要因になっていると思います」(小浦氏)
また、磯丸水産の多くの店舗が24時間営業となっている点もポイントだ。この24時間営業の恩恵を味わっているというのは、30代男性・雑誌編集者Aさんだ。
「個室系のおしゃれな雰囲気でもなく、店内もオープンな雰囲気なので、昼間からでもお酒が飲みやすい。お昼ごろからの打ち合わせを磯丸水産でやって、そのまま飲んでしまうこともあります。午後の時間帯は比較的空いているというのも助かります」(Aさん)