ただし、増税前にむやみに「買いだめ」に走るのは避けるべきだという。
「住宅や自動車など、単価の高い分野は“駆け込み需要”が盛り上がりそうですが、それらは増税後の消費の落ち込みを防ぐために、減税措置なども検討されています。増税前に焦って購入するのではなく、政府の方針を見極めて判断すべきです」(上野さん)
何より懸念されるのは、増税による景気悪化だ。経済ジャーナリストの荻原博子さんは話す。
「ただでさえ給料が上がらず、手取りの給料が減るなかで増税に踏み切れば、ますます消費が冷え込んで不景気になることは目に見えています。負担増をなかなか価格に反映できない中小企業も大打撃です。なかには倒産する企業も出てくるかもしれません」
2014年の前回増税時は、駆け込み需要とその反動で景気が長く冷え込んだ。安倍首相は“悪夢”を再現するのか。
※女性セブン2018年10月4日号