たとえば、昨年のIPOで最大規模となったサントリー食品インターナショナルのケースで見ると、公募株を割り当てられた幹事証券会社は、主幹事の野村証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券を筆頭に、全21社に及んだ。
リクルートホールディングスやLINEなど、年内にもIPOが予想される注目の大型案件についても、昨年のサントリー食品インターナショナルに準じた幹事社数になるのではないかと見られ、一般の個人投資家が公募株を手に入れるチャンスは広がると見ている。
そうした大型IPO株を公募価格で手に入れる確率を上げるためには、まずはその幹事となる証券会社をすべて調べて、かたっぱしから口座を開き、そのすべての証券会社経由でブックビルディングに参加するという選択肢も一考だろう。
また、最近では、SBI証券やマネックス証券などを筆頭に、ネット証券が幹事社に入るケースも増え始めている。ネット証券の場合、総じて口座開設者数が多く、限られた割り当て株数の中で競争も激しくなるが、公募株を入手できる可能性は残されているので、あきらめずにブックビルディングに参加してみるのがいいだろう。
※マネーポスト2014年夏号