「まずは真っ先に【2】貯蓄口座にお金を移動させましょう。貯蓄口座は、子供の教育資金や住宅のリフォーム費用など、将来に備えるためのもの。急な手術費用が必要になったなどの緊急時以外は、絶対に手をつけてはいけません。
あえてキャッシュカードを作らないなど出金のハードルを高くしたり、毎月決まった日に決まった金額を普通預金口座から自動で積み立てる『自動定期積立』などを利用して、問答無用でお金を移動させたり、いっそのこと定期預金にするのも有効です」
【3】引き落とし口座と【4】生活口座は、毎月手動で入金する。
「【3】引き落とし口座は、主に住宅ローンや光熱費など、毎月必ず出ていくお金を管理する口座です。一方の【4】生活口座では、食費や被服費、交際費など、毎月、額や量が変動するお金を管理します。
生活口座は月に数回、まとまった金額を現金で引き出し、『食費』や『子供関連費』、『レジャー関連費』など項目ごとに封筒に分けて、金額を書きます。その封筒のお金を使ったら、レシートを封筒に入れておくことで、後で見返した時に、何にいくら使ったのかがわかります」
生活口座のお金が余ったら、月末に【1】の入金口座に戻してプールしておく。月の支出は一定ではないため、ある程度のお金が入金口座に貯まっていれば安心だ。また、プールしたお金は、いざという時の出費や、旅行など自分の好きなことのためにも使ってよいという。
この仕組みを作れば、節約もしやすくなる。
「引き落とし口座で管理する、毎月支払いが強制されているものを『管理不能支出』、反対に、食費など生活口座で管理するものを『管理可能支出』といいます。
一見、管理可能な後者の方が調整が効いて、節約できそうな気がしますが、食費を削っても金額は微々たるもの。それよりも、あまり乗っていない車を処分し、駐車場代や保険代、ガソリン代を節約した方が、効果は高い。家計を見直す際は、まず引き落とし口座の中身である管理不能支出から見直すのがよいのです」
※女性セブン2018年10月11日号