投資家心理の変化と相場への影響
9月にトルコ中銀は6.25%の利上げを決定しましたが、それに対してトルコのエルドアン大統領は「耐えられない」という旨の発言をしました。
そのため市場には、「エルドアン大統領がいつ何を言い出すか分からない」と考える向きもあり、トルコリラ円相場に対する安心感が薄れたようにも見受けられます。
「エルドアン大統領がトルコ中銀に圧力をかけて、利下げを決定させるのではないか」と不安視するトレーダーも少なくありません。そういった意味でもトルコリラ円相場のトレードに対して慎重になっているトレーダーが増えているようです。
しかし、このように多くの方が「さらに大きく下がったら嫌だ」と不安に感じて用心しながら慎重にポジションを持たれている時は、トルコリラ円相場が一気に大きく下落することは考えづらくなります。
もちろん、万が一に備えて相場がどのように動いても大丈夫なように資金管理をすることは絶対に忘れてはいけませんが、チャートを見ると、原稿執筆時点では安値が切り上がっている状態にありますので、仮に今後再びトルコリラ円相場が下落するにしても1トルコリラ=16円台が良いところだと私は見ています。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)。