2017年の1月に首都圏の公取協でスタートし、同年の8月には近畿圏、さらに今年の8月からは九州にも拡大した罰則の強化。今後さらに全国で施行されていく見通しだ。
SUUMOを運営するリクルート住まいカンパニーをはじめ、大手5社が参画したポータルサイト広告適正化部会では、各地の公取協と連携して不動産事業者向けに勉強会を開催。強化したルールの周知と適切な広告掲載について、啓発活動を進めている。
「こうした活動の甲斐あって、首都圏や近畿圏では悪質なおとり広告は減少傾向にあります。また、SUUMOでは契約済み物件を検知した場合、管理会社に確認のうえで該当物件の広告を取り下げるといった独自の措置も導入しています。今後も取り締まりは続けていきますので、賃貸物件を探す方々には疑心暗鬼になることなくポータルサイトを活用していただきたいですね」
コンプライアンスを遵守し、理想の物件を求めるユーザーの信頼に応えるのが「いい不動産会社」の条件であることは言うまでもない。業界を挙げた取り組みが実を結び、ポータルサイトからおとり広告が一掃されることを期待したい。
◆取材・文/曹宇鉉(HEW)