人間ドックを受診することにより、がんを早期発見できた――といった声も出るなど、ある程度の年齢に達したら毎年の受診を心掛けたいもの。だが、「がん発見」といったレベルほど重篤ではないものの、人間ドックに行くことには思わぬ効果も期待できるという。アル中疑惑が囁かれ、久々に会った人からは「体は大丈夫ですか?」と毎回聞かれるというネットニュース編集者の中川淳一郎氏が人間ドックの“意外な効用”について述べる。
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年に1回、弊社のY嬢と一緒に人間ドックに行っています。1回7万6000円となかなか高額ではありますが、毎年の恒例行事にしています。
何しろ15時間ほど何も食べない状況が続くわけですから、終わった後に病院から帰る道で昼メシを買うのが毎年楽しみで仕方がありません。2年前はタイの屋台飯みたいなものを出す店でランチのセットを持ち帰り、ここ2年は精肉店で売っているアジフライを使ってホットサンドを食べました。これがビールと合うんだ。
さて、今年も結果が出ましたが、まぁまぁの結果です。例年通り肝臓の数値に若干異常はあるものの、昨年より大幅改善。あとは毎回、貧血気味であることは変わらず指摘されるのですが、他は完璧ともいえるほどの数値をたたき出していました。
とにかく私は酒が原因で仕事で大失敗を犯したり、アル中関連の鼎談や対談に出たり、あまりに痩せこけてしまい、2か月の断酒をしたり、といったことを記事で書いてきたりしたため、2013年以降、多くの方々に体調を心配される状況が続いています。
久々に会った人との挨拶は通常は「お元気でしたか?」というものになるものですが、私の場合は「お体、大丈夫ですか?」ばかりです。その人からはその後メールをいただいたりした時も「お体、大丈夫ですか?」は変わらず聞かれます。
また、家族や親戚からも心配をされるのですが、ここから人間ドックの意外な効用ってものを知ることになるんですよ。何しろ、ほとんどの人が言うのが「人間ドックに行ってくださいね」なのです。