出品者は、メッセージ欄に商品の説明を書くことで、詳細を伝える。通常は大きさや状態を書くが、黒田さんはその欄をうまく利用している。
「旅行先で購入した物や子供に購入した物など、その時々の思い出を書いています。出品物を手に取ると、その時の出来事や家族・友人たちと交わした会話・喜怒哀楽の気持ちが鮮やかに蘇ってくる。それを記すんです。
たんすの奥に長いことしまったままだと、私の中の思い出も眠ったままだったかもしれない。でも、いろいろ考えながら書き記すと、それらがはっきりと思い出せる。タイムスリップしたような気持ちになれる。出品するごとに、品物と一緒に歩んだ自分の過去を振り返ることで、人生の棚卸しができます」
メッセージ欄を通して、人生の先輩としてのアドバイスをすることもある。
「ドレスの購入者から、“これを着て友人の結婚式に行くんです”とメッセージがありました。そこで、“それなら、肩が出ないよう肩掛けがあった方がいいですよ”と、肩掛けをプレゼントしました」(黒田さん)