テレビや雑誌で取り上げられることも多くなり、すっかり市民権を得た「終活」。遺言・葬儀の用意などをし、人生の締めくくりに向け準備をするものだが、多くの人がいちばん初めに手をつけるのが、持ち物の整理だ。この生前整理の方法に、新しい波が押し寄せているという。それが「メルカリ」を使う方法だ。
メルカリとは、スマートフォンを通じて簡単に個人間で売買を楽しめるフリマアプリ。1日100万品以上の出品があり、売れた商品の約半分が24時間以内に取引されるというスピーディーさが魅力だ。自分にとってはもう不要となったものでも、必要な人に譲ることができるうえ、子供たちに余計な荷物を残すこともなくなるというメリットもある。
メルカリを使った断捨離をしたくても、やり方・手順がわからないという人向けのセミナーも登場している。セミナーを主宰する一般社団法人終活協議会の山内美緒さんは言う。
「メルカリ終活のニーズが高まり、今年3月からセミナーを始めました。メルカリのアカウントの取得方法や出品の流れ、売れるためのコツもお伝えします」
セミナーの反響は大きく、月に2、3回開催されている。山内さんに、少しでも高く商品を売る3つのポイントを聞いた。
【1】写真と現物にギャップがないようにする
商品のいいところばかりを見せようと、“盛って”しまいたくなるが、それはNGだ。
「汚れや傷みはクレームのもとになる。悪い部分ほど写真や文章で丁寧に説明し、写真と現物のギャップがないようにしましょう」(山内さん)