【盛岡駅(岩手県盛岡市)】
岩手の県都・盛岡も中心地は駅からやや離れています。盛岡の繁華街へは、盛岡駅を出て北上川にかかる名橋「開運橋」を渡り、多くの人で賑わう「大通」まで歩いて約10分。そこからさらに先の旧バスセンターや肴町のあたりも栄えていますが、そこまで歩くと盛岡駅から20分は掛かります。駅の近辺も賑わってはいますが、やはり本命は海運橋を渡った“向こう側”ですので、駅を見て「コレで盛岡は終わりね」と思わないで下さい。
【米沢駅(山形県米沢市)】
戦国時代の名将・上杉謙信をまつる上杉神社や、屈指の美味・米沢牛で知られる米沢には、JR奥羽本線と米坂線、さらに山形新幹線が停まるJR米沢駅がありますが、駅前はこじんまりとしており、やや寂しい雰囲気。米沢の繁華街は、駅から西に1.5kmほど離れた、最上川を越えた西側にあります。夜の街を楽しみたい人は、断然こちらに宿を取るのが良いでしょう。
【会津若松駅(福島県会津若松市)】
会津若松と言えば、名城・鶴ヶ城や白虎隊十九士の墓がある飯盛山など、福島県を代表する観光地があり、年中旅行者で賑わう街ですが、意外にも会津若松駅の駅前はがらーんとしており、歴史を感じさせるような趣きもほとんどありません。会津若松の繁華街は徒歩で10分程度離れており、鶴ヶ城はさらにその先。とりわけ車の人は、駅前に宿を取る意味はほとんどないでしょう。
【宇都宮駅(栃木県宇都宮市)】
県外から宇都宮に鉄道で向かう場合、大半の人はJRを利用するでしょうが、宇都宮の繁華街に近いのは東武宇都宮駅。JR宇都宮駅と東武宇都宮駅は直線距離で2kmほど離れており、もっとも賑わうPARCO付近へは、宇都宮駅から歩いて10分程度かかります。駅前には出張族などを狙った餃子店が多くあり、駅前で十分と言えば十分ですが、一番の繁華街は駅前ではありません。
【前橋駅(群馬県前橋市)】
高崎とともに群馬の覇権を争う前橋。こちらも同じく北関東の宇都宮と同様、中心街までは10分ほど離れており、上毛鉄道の前橋中央駅の方が中心に近くなっています。しかし、この中心街は今では典型的なシャッター商店街になりつつあり、住民の多くは国道沿いのショッピングモールをもっぱら利用しているようです。県庁所在地の座は前橋に譲りましたが、街の中心のにぎわいという点では、高崎に軍配が上がります。
【横須賀駅(神奈川県横須賀市)】
横須賀といえば、米軍基地、どぶ板通り、スカジャンなど、異国情緒や独特の文化の香りが漂い、都内からの日帰り旅行にピッタリな街。JRには横須賀線という路線があり、その「横須賀駅」ですから、てっきり街の中心にあるかと思ってしまいますが、意外にも駅は街の端っこにあります。もっともにぎわうゾーンに一番近いのは、京浜急行の横須賀中央駅です。
ただ、横須賀駅から横須賀中央駅方面に向かうヴェルニー公園は海沿いにあり、行き交う米軍の船なども見え、散歩するには最高です。すぐにどぶ板通りや三笠公園になどに行きたいのなら、横須賀中央駅を使うのがベストですが、散策がてら、行きか帰りのどちらかにJRの横須賀駅を使うのはアリかもしれません。駅自体も「関東の駅100選」に選ばれている素敵な駅です。