家賃相場はアクセスの良さに見合った値段だが…
冒頭でも述べましたが、色々なテイストが混在しているのが大井町の魅力です。例えばJR東口の駅前には、都内でも屈指のディープな飲み屋街、東小路と平和小路があり、昭和の闇市そのままのノスタルジックな雰囲気を味わえます。西口の商店街も「昔ながらの」という形容詞が似合う商店街です。
一方、駅ビルのアトレや西口の阪急大井町ガーデンには富裕層向けと言える店舗も入っており、庶民派一辺倒の街というわけではありません。焼き肉、中華、寿司、ラーメン、立ち飲みなど、各ジャンルで名店があり、飲食店は大変充実しています。劇団四季の劇場もありますし、つい先日には、複合スポーツ施設の「スポル品川大井町」がオープン。都内でサーフィンができる施設として注目を集めています。
そんな大井町ですが、目下の最大の問題は騒音です。現在、国土交通省は、羽田空港の離発着の回数を増やすため、新たな飛行ルート案を検討していますが、新ルート案には大井町がバッチリ引っ掛かっており、大井町付近を頭上300mで通過する予定です。300mと言えば、東京スカイツリーはおろか、東京タワーよりも低い高さ。騒音がどれだけぐらいのものになるか、現状では見当がつきませんし、安全の面でも不安に思う人はいるでしょう。ただ、米軍がこの案に難色を示しており、どうなるかは未知数です。
ワンルーム・1K・1DKの家賃相場を見ると、8.94万円(ライフルホームズ調べ。10月5日時点)と、アクセスの良さに見合った値段ですが、少し歩いた京急の鮫洲や立会川方面、もしくは横須賀線の西大井駅方面まで範囲を広げれば、お手頃の物件は見つかると思います。騒音問題は予断を許さない状況ですが、現状では極めて住みやすい街なので、「まずは賃貸で」という方法が一番賢いやり方になりそうです。