現役時代はとりあえず決められた保険料を払い続け、老後は決められた年金を受け取るだけ。年金は、国に任せて放っておくしかない──そう諦めている人はいないだろうか。年金は、制度について知識を得て、賢く活用すればするほど、増やすことができるもの。ここで紹介するテクニックをぜひ活用してほしい。
「妻のパート」で厚生年金に加入して年金額を大幅アップ
国民年金加入者の平均年金額が月額約5万5000円程度なのに対し、厚生年金加入者は約14万6000円。実に9万円もの開きがある。それだけ、厚生年金は老後の強い味方だということだ。「年金博士」として知られる、ブレインコンサルティングオフィスの北村庄吾さんが語る。
「国民年金の保険料は一律1万6340円で全額自己負担ですが、厚生年金は会社が半分負担してくれるため、厚生年金の方がずっとお得な制度だといえます。
しかし現状では、男性に比べて女性の厚生年金への加入期間は圧倒的に短い。男性は高卒・大卒後から定年退職までずっとサラリーマンとして厚生年金に加入するので、約半数が加入期間35年以上。一方で、女性は半数が10年未満です。逆にいえば、女性の方が厚生年金額を増やすチャンスが大きいということです」