「寝てない自慢」や「忙しい自慢」は嫌われるものだが、残業だらけで本当に寝る時間がないならシャレにならない。お疲れ気味の社会人が、「これは本当にヤバいかも」と、疲れすぎに気付いた瞬間はいつなのか? 片っ端から聞いてみた。
まず、社会人にとっての第一の関門は通勤ラッシュ。ここで疲れを自覚する人は非常に多いようだ。ジュン(40代、SE)さんの話。
「私は首都圏でもラッシュ時の混雑が最悪の路線に住んでおり、久しく電車で座って通勤したことはありません。その日も激しく混んでいる車両で、吊革に掴まって立っていたのですが、ふと気が付くと、見たことのない景色が目に入ってきました。吊革に掴まったまま数駅、寝過ごしてしまったのです」
立ったまま寝られるようになってしまうのだから、慣れとは恐ろしいもの。ジュンさんはすぐに反対側の電車に飛び乗り、始業時間には何とか間に合った。その一方で、完全に遅刻してしまったのはヒロシさん(40代、編集者)だ。
「私は埼玉県南部から都内に通勤しています。乗り換えはなく、所要時間は20分程度。通勤時間帯には、最寄り駅から始発列車があるので、座って通勤することができます。
その日も無事に座席を確保したところまでは良かったのですが、目が覚めると、見たことも聞いたこともない駅に電車が停まっています。あわてて電車を飛び降りて反対ホームに向かいましたが、その必要はありませんでした。私は一旦終点まで行き、戻ってくる途中でようやく目が覚めたのです」