酔っ払っていれば、その程度の寝過ごしなど珍しくないが、朝から都合3時間近くも車内で熟睡してしまったという。ヒロシさんは当然大遅刻し、大目玉をくらったが、もっと“重症”と思われるのはケンさん(40代、OA機器リース)だ。
「私は通勤で2回乗り換えをしますが、2回とも階段を登り降りしなくてはいけません。通勤時間帯は誰もが急いでいるので、一定のスピードで整然と階段を登っていきますよね? あのスピードが早すぎて、ついていけなかったんです。さすがにこれはヤバいなと思って、休みを取りました」
ちなみにケンさんは、学生時代の部活が山岳部だったとか。元・山岳部が階段を登れなくなるとは……。
終業時の更衣室で顔から火が出る体験
ここまでは「通勤編」を紹介したが、社会人たるもの“本番”は会社。オフィスでもみなやらかしている。マサユキさん(40代、広告営業)はトイレでやらかした。
「会議中にあまりにも眠かったので、中座して顔を洗おうとトイレに行き、『ついでに用も足すか』と便座に座ったら、そのまま小一時間寝てしまいました。たぶん10分か20分だったら怒られたと思いますが、不思議なもので1時間もいなくなると、怒りが心配に変わるようです。上司にも酷く心配されたため、つい『すごくお腹が痛くて……でももう大丈夫です』と言ってしまいました」
マサユキさんは何とかピンチを回避したが、猛烈に怒られたのはコウジさん(30代、電機メーカー営業)だ。
「営業車を運転している時、猛烈な眠気に襲われたので、某大型量販店の駐車場に車を入れました。営業車で休憩を取る時は、誰かに見られないようにしなくてはいけません。その量販店は地下に駐車場があり、やや薄暗いので、誰かに見られる可能性はほぼゼロ。それまでもたびたび仮眠で使わせてもらっていましたが、その日はよほど疲れていたらしく、4時間近くも熟睡してしまいました。携帯を見ると、上司から合計30回近く電話がかかっていました……」
上司から事情説明を求められたコウジさん。観念して正直に話したところ、勤怠評価で最低評価を付けられたという。一方怒られはしなかったものの、大恥をかいたのはユウコさん(30代、百貨店)だ。
「私はフロアに出てお客様に対応する部署にいますが、ある日、それまで何百回も着ているのに、制服を前後逆に着て丸1日働いてしまいました。その制服は、前後に着てもそんなに違和感がないデザインだったのですが、終業時に更衣室で着替えている時に同僚から『どうしたの!?』と言われて気付き、顔から火が出ました」
誰にもでも失敗はあるが、例えば運転中にウトウトすれば命の問題にもなりかねない。「失敗=疲れすぎのサイン」。働きすぎには注意したい。