月額の料金がこれまでの携帯電話に較べ高止まりしがちなスマートフォン。こうしたユーザーの悩みにこたえる新サービスが登場している。携帯電話や固定電話への通話が格安になる「通話アプリ」だ。2013年末には、楽天グループのフュージョン・コミュニケーションズが、従来料金の半額をうたった「楽天でんわ」サービスを開始した。2014年2月にはLINEがさらに安い料金を実現した「LINE電話」を発表。以前からインターネット電話で知られるスカイプや、NTTコミュニケーションズのIP電話「050plus」などの既存サービスも加わり、スマートフォンの格安通話サービス競争がにわかに熱を帯びてきた。
これらのサービスはどのぐらいおトクなのだろうか。
携帯電話事業者が提供するスマートフォンの国内通話料は30秒あたり21.6円で共通している。これに対し、LINE電話で2タイプある料金プランのうち、より安い「30日プラン」では、携帯電話に対して1分あたり6.5円、固定電話には1分あたり2円、そして国際電話は1分1.17円(アメリカ)と、圧倒的な安さで他社を突き放している。
だからといって、LINE電話がどんな場合も安いというわけでもない。楽天でんわ、050plus、G-Callの料金は、使った分だけの後払いであるのに対し、LINE電話とスカイプは一定額を先払いしてチャージしておく必要がある。
中でもLINE電話の30日プランは、60分相当の通話料(30日間有効)を事前に購入する必要があり、30日以内に使い切れなかった場合でも繰り越しや返金はできない。加えて、もし通話中にチャージが切れてしまった場合は、1分前に警告のアナウンスが流れた後、そのまま通話が切断されてしまう。使う分だけ差し引かれるコールクレジットであれば有効期限も180日と長いので無駄にはなりにくいが、コスト面でメリットは小さくなる。