かつては造花作りやシール貼りなどのイメージが強かった「内職」。今でも根強い人気を誇っており、パソコンやスマートフォンの普及に伴い、ここ10年はインターネットを介した在宅ワークが急増しているという。
そうした中で、趣味を生かした仕事で稼ぐ人も増えている。アクセサリーや服、家具などを作ってインターネット上で販売するのである。
今年で立ち上げから6年目になるハンドメイドマーケット『minne』では、主婦が「作家」として作品を出品し、売買できる。売上額は作家によって差があるが、年間100万円以上(純利益の目安は40万~70万円)稼ぐ人も多いという。
『minne』作家活動アドバイザーの和田まおさんに、どんな作品がよく売れるのかを聞いた。
「当初はアクセサリーがよく売れていましたが、最近ではあらゆる商品がまんべんなく売れるようになってきました。例えば、スマホケースや財布、革小物、ベビー用の服や小物、それに結婚や出産のお祝いギフトなどです。つまり、“これを作れば売れる”という予測ができない状況です」
売れるハンドメイド作品のジャンルが多様化しているということは、チャンスが広がっているともいえる。
とはいえ、作品が売れる人は、趣味で好きなものを作っているだけではない。「好きなものを本気で作り、売る努力をしている」と言う。例えば、猫の手芸作品ひとつとっても、愛猫家が作るものは猫の特徴をとらえており、それが猫好きの心をつかむというわけだ。
「さらに、人気作家は、自らイベントに出品したり、ハンドメイド雑貨を扱う店に置かせてもらう委託販売をしたりして、売り上げを増やしています」(和田さん)
趣味が仕事のきっかけになったとしても、遊び半分では稼げないようだ。