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加入者急増中の「ハラスメント保険」 親が子供のために備えるケース多数

会社のハラスメントにどう立ち向かうか(イラスト/永井久美子)

 日本には、会社でのハラスメント(嫌がらせ、いじめ)を禁じる法律がない。男女雇用機会均等法で企業にセクハラ防止を義務づけているだけで、パワハラに関してはその義務すらない。自分の身は自分で守るしかない今、救世主として「保険」という手があるらしい。

 財務官僚のセクハラや、社長の壮絶なパワハラが原因で業務委託契約の女性スタッフが自殺するなど、ハラスメントが社会問題となっている。しかし、被害者の多くは、ハラスメントの線引きが曖昧なことや、地位や権力を振りかざす上司に逆らえず、泣き寝入りしているのが現状だ。

 息子や娘がこんな状況に置かれたら、親としても何とかしたいものだが、実際は、身近にすぐに相談できる弁護士がいなかったり、高額な弁護費用への懸念から、身動きが取れない人も多い。

 だが今、こうした状況に対応する「ハラスメント保険」が注目を集めている。エール少額短期保険が4月に発売を開始した『弁護士保険コモンLite』だ。

 この商品は、トラブルが起きた際、気軽に弁護士に相談できる直通ダイヤルや、相談内容に適した弁護士を24時間いつでも検索できる仕組みを日本で初めて導入。ハラスメントのほか、いじめや離婚、相続問題にも対応可能で、訴訟に発展した場合、書類作成や裁判所の法的手続きなど解決までにかかった弁護士費用も一部補償する。

 通常、弁護士への相談は1時間1万円が相場とされるが、この保険は月額1080円で、同社と契約する専門弁護士約3000人が、20分まで無料で対応してくれる。同社業務部の竹内洋一郎さんが話す。

「4月のサービス開始以来加入者数は8倍近く増え、問い合わせもこの9月は200件ほどと急増。親として子供のために備えておきたいといった声が特に多いですね」

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