街の勢いを表す人口増加率
日経BPの調査は、生活の利便性や生活インフラ、医療・介護など、8分野、32の評価項目について現在の居住者と直近5年以内の居住者に尋ねたものですが、より客観的な数値で見ても、この街の勢いは窺えます。それを表す1つのデータが人口増加率です。
守谷市の人口は、1975年には約1万4000人でしたが(当時は守谷町)、1990年には約3万6000人、2010年には約6万2000人にまで激増。駅の周辺には、計画的に作られた住宅街が広がっており、日経BPの調査で、「公園が多い、街が静か」などを問う「快適な暮らし」で、ポイントが高かったのも頷けます。
都内に通勤・通学する場合、利根川を渡り、千葉を抜け、埼玉を抜け、ようやく東京都にたどりくわけですが、上述の通りつくばエクスプレスの乗車時間は30分ほど。東京駅まで乗り換え込みでも1時間かかりません。時間で言えば、あざみ野や新百合ヶ丘(いずれも神奈川県)あたりと同じです。守谷なら70平米台の新築マンションが2000万円台前半、一戸建ても同じく2000万円台で購入できますが、あざみ野や新百合ヶ丘ならその倍はするでしょう。
ただ、つくばエクスプレスが頼みの綱である“守谷都民”ですが、その周辺競争は激しくなっています。流山おおたかの森駅には高島屋系列の「流山おおたかの森 S・C」、柏の葉キャンパス駅には「ららぽーと柏の葉」、つくば方面の「研究学園駅」には巨大商業施設「iiasつくば」があり、客を奪い合っています。守谷も日常の買い物で不便を感じることはありませんが、駅前の賑わいを比べると、物寂しさを感じることがあるかもしれません。
ただ、都内の最中心部から1時間程度で通え、マンションや一戸建てが2000万円台で買える場所は、そう多くはありません。そこまでの長時間通勤を強いられず、街並みもキレイな守谷は、確かにお得感があるかもしれません。「住みよい街1位」の名に恥じない街だと思います。