米中貿易摩擦への懸念などによる米国株の急落を受け、日経平均株価は10月に入って大きく下落した。だが、こうした“危機の相場”にこそ役立つ投資術がある――。しかも「ワンコイン」で始められる手軽さは魅力に映る。
10月初めに2万4000円台のバブル後最高値圏に沸いた日経平均は、3週間で3000円も急落。その後も乱高下する展開が続いている。ただ、ファイナンシャルプランナーの深野康彦氏は、「こんな時は投資を手控えたほうがいいという考え方は間違い」と指摘する。
「株安で投資対象は値下がりしているし、少額からでも始めやすい環境が整備されてきています」
「投資」というと、まとまった資金が必要なイメージが強い。個別株を買おうとすれば「1株」ではなく「100株」などの単位で購入する必要があり、多くの場合、10万円以上、銘柄によっては100万円単位の元手がかかることもある。
そうしたなかで、より手軽に始められる「投資信託(投信)」に注目が集まっている。
投資家から集めた資金を運用の専門家であるファンドマネジャーが株や債券など複数の商品で投資・運用する金融商品が「投信」である。もともとは「1万円」が最低投資金額だったが、次第に「1000円」「500円」単位へと引き下げられ、昨年5月以降は「100円」から買えるようになっているのだ。