そして、それに応じてくれた人へのお礼は、完成したプロジェクトを実際に見にきてもらうことだ。現地での宿泊費を自治体が負担したり、旅費交通費を所得税から控除したりしてもよいと思う。あるいは、プロジェクトの場所で大理石に寄付者の名前を刻むといった方法もあるだろう。
たとえば、自治体ではないが、千葉県の銚子電気鉄道は本業の鉄道事業で稼げず、副業の「ぬれ煎餅」事業で売上高の75%を稼いでいるものの、近年は赤字に転落している。しかし、沿線には魅力のある食材が多いし、海岸や漁港などにも恵まれているので、インバウンドや民泊を活用する戦略を作ってクラウドファンディングを展開すれば寄付(資金)が集まり、十分、立て直せると思う。
※週刊ポスト2018年11月16日号