現在、格安スマホのシェアは10%程度だが、契約数は2014年の742万件から2018年には1840件と約2.5倍に増加。大手キャリアが伸び悩む中、格安スマホは急速に伸びている。
今のところは大手3社の寡占状態で、料金もほぼ横並びだが、とにかく高い通信費を嫌い、格安スマホに流れる人が続出。そうした危機感があって、前述のようにドコモは値下げを発表し、他の大手キャリアも検討を始めた。とはいえ、なぜ格安スマホは安いのか。
「大手キャリアの料金の中には、基地局などのインフラ設備の経費や直営店の運営費などいろいろな費用が含まれます。その一方で、格安スマホ会社は、『接続料』を支払って大手キャリアに通信回線を借りているだけ。莫大な設備投資を行う必要がないんです」(三上さん)
「系列の格安スマホ会社」を選ぶべし
格安スマホを利用するために必要な共通の手続きは、携帯電話番号を引き継ぐための「モバイルナンバーポータビリティ(MNP)」の利用だ。番号を移行先でも使うには、「MNP予約番号」が欠かせない。キャリアを解約する時などに手続きを依頼すれば、2000円程度で「予約番号」が発行される。
次に行う移行方法には主に2通りある。手間が少ないのは、今使っているスマホをそのまま使う方法だ。携帯電話に詳しいライターの佐野正弘さんが話す。
「格安スマホのサービスは、大手キャリアのいずれかの回線を利用するため、ドコモ系、au系など系列が分かれています。スムーズに移行するには、自分の契約キャリアと同系列のサービスを選べばいい。同系列なら、基本的に格安SIMカードを差し替えるだけで、アプリやデータ移行も不要で簡単に移行できます」