2.25%と利率が高いANAの『ANA旅行積立プラン』で積み立てる場合、毎月の支払い額2万6847円を3年間続けると、払込総額は96万6492円となる。ここにサービス額の3万3508円が加算され、満期の旅行券額は100万円となる計算だ。
一方、一時払い型にすると、利率は変わらないが、最初から一度に大きなお金を預けることで、3年後のサービス額は毎月払い型の約2倍の6万3231円になる。払込総額は93万6769円と毎月払いより少なくて済むのに、3年間預けて放っておくだけで100万円の旅行券がもらえるのだ。
「1人何件でも同じ会社で旅行積立できるため、手持ちの余裕資金は一時払い型で入金し、不足分を毎月払い型で積み立てる“ハイブリッド”式で貯めるのも賢い方法です」(花輪さん)
このようにお得が満載にみえる旅行積立だが、デメリットも知っておきたい。
「当然のことですが、満期後の旅行券は、積み立てた会社が取り扱っている旅行商品にしか取り換えることができないケースがほとんどです。また、旅行代金の支払いの際は商品券を郵送しなければならないところもあり、オンラインで手続きが完結しない場合もあります」(花輪さん)
万一、積立先の会社が倒産したらどうなるのだろう。
「預金なら金融機関が破綻しても元本1000万円までは保護されますが、航空・旅行会社が破たんした場合は預けた金額の半分しか保障されません。そのため、一時金で大金を入れてしまうとリスクは大きくなります。また、途中解約はできますが、返戻金は現金ではなく、旅行券で戻ってくることも注意が必要です」(花輪さん)
旅行券は、会社によって5年や10年などの有効期限が設定されている場合もある。いずれにしても、先々必ず使う旅行費用ならメリットは小さくない。一考の価値ありだろう。
※女性セブン2018年11月22日号