しかし、2015年度では、約742万人の障害者(18才以上)のうち受給者は約200万人と、3分の1に満たない。
「実は要件を満たしているのに、認知度の低さや手続きが面倒などの理由で、申請していない人が少なくありません。少し前までは、申請に必要な診断書を書く医師、申請窓口となる行政や年金事務所の職員ですら、この年金について詳しく知らないケースも。
実際、2010年に年金事務所に申請に行った人が、職員に“申請しても無駄”と書類も渡されず追い返されたことがありました。のちに私がその人の代わりに申請すると、あっさり認定されたのですが…」
認知度の低さの理由や、窓口での対応について、日本年金機構に話を聞いた。
「年金事務所で申請書を渡すことが徹底されていなかったのは事実です。そこで窓口では、2016年度から障害年金の相談に訪れた人全員に、申請書や制度説明のパンフレットを渡すよう、ルールを定めました」(広報担当者)
それでも手続き自体が面倒で、岩崎さんのような社会保険労務士の手を借りなければ受理されないケースもまだまだ多いという。
※女性セブン2018年11月29日・12月6日号