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相続ルール改正で「義理の親」を介護した妻も遺産を受け取れるように

 ただし、この法改正にはリスクもある。遺産分割の権利を持つ人がそれだけ増えるわけなので、親族間のトラブルにも要注意だ。義父母の介護をしている妻は、揉めないためにも、今すぐ始めるべきことがある。

「特別寄与料の請求の証拠になるように、記録を残しておきましょう。まずは、どれぐらいの時間、どんな介護をしたのかを『介護日誌』にまとめること。通院のタクシー代、紙おむつ代など介護に要したレシートも取っておきたい。また、仕事をした場合に得られたはずの金額の算出のため、当時の源泉徴収票なども残しておいた方がいいでしょう」(曽根さん)

 さらに大切なのは、介護の状況について、親族と共有しておくことだ。

「義父母の死後、相続の話し合いが始まってからでは“本当に介護したのか? お金目当ての嘘では?”ともなりかねません。介護中から、親族にはマメに報告をしておきましょう」(曽根さん)

 スマホ時代なので、介護の様子を写真や動画で撮影し、定期的に夫の親族に送信しておくのも有効だ。親の様子が伝わり、夫の親族から感謝されるだけでなく、介護をした証拠にもなる。介護を受ける人が感謝する様子などが入っていれば、なおいいだろう。

「介護のために親の財産を使ったのに、後から“財産を使い込んだ”と言われて揉めるケースも少なくない。介護が始まる前に、親族で財産の状況を確認し、使ったお金はレシートなどで残しておいて、トラブルの芽は摘んでおくことが賢明です」(曽根さん)

※女性セブン2018年11月29日・12月6日号

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