申請するだけで国や自治体からもらえる給付金・一時金・控除は少なくない。「困った時はもちろん、子供の入学など人生の転換期でも活用できる制度は意外とある」というのは、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんだ。そのひとつ、「私立幼稚園就園奨励費補助金制度」について、解説しよう。
幼稚園には、自治体が運営する公立と学校法人が運営する私立がある。一般的に私立幼稚園は公立に比べて費用が高く、制服や指定のバッグ、イベント代など出費がかさみがち。そのため、私立幼稚園に通わせる保護者のための助成制度がある。
対象は、私立幼稚園に通う満3~5才の子供がいる家庭。インターナショナルスクール、幼児教室など、自治体の認可を受けていない幼児教育施設や、「子ども・子育て支援新制度」に移行した幼稚園、入園金や月謝を払っていない場合は、対象外になる可能性が高い。
支給額は自治体、納税額、兄弟姉妹の有無、該当する子供が第何子かなどによって異なる。横浜市の場合、最大で年間最高30万8000円の助成がある。
「補助金の額を差し引くと公立幼稚園と同じくらいになるよう設定されているケースが多いようです」(風呂内さん)
手続きは簡単。幼稚園で配られる申請書に記入して提出するだけ。年度内に補助金がおりる。通常、この補助金について、幼稚園から入園時などに説明があるはずだが、もしない場合は制度に該当する園かどうか、自治体に確認しよう。
公立に通わせるか私立に通わせるかで迷っている人は、補助金の有無や、いくら助成されるかを自治体に確認して費用を比べて検討するのがいいだろう。
※女性セブン2018年11月29日・12月6日号