生鮮食品の場合、自治体に返礼品を納める業者が実勢価格よりも安い値段で提供している場合も少なくない。そのためランクインした多くの自治体は「すべて返礼率3割以下で統一している」(福岡県那珂川市財政課)といった説明をするが、そうした自治体に“本当にお得な返礼品”があるのだ。
「ランクインした自治体の他の返礼品も調べてみると、お得なものが見つかるはずです」と内田氏は説明する。
「金券」でも5割!
トップ10には食品類が揃ったが、「金券類」でも返礼率3割超の自治体がある。
たとえば、和歌山県高野町では、「日本旅行ギフトカード1万円(寄付額2万円)」「JTBふるさと納税旅行クーポン4000点分(寄付額1万円)」といったラインナップを用意する。同町は「これらの金券類は期間限定で掲載しており、いつまで続けるかは未定。ただ、12月中は残っていると思う」(ふるさと応援寄附係)とコメントする。
寄付額は少し大きくなるが、家電もある。宮城県多賀城市では、昭和29年から地元に工場のあるソニー製の「液晶テレビ(寄付額16万円)」「ブルーレイディスク/DVDレコーダー(寄付額21万円)」などが掲載されている。
「家電製品だけで返礼率をランキング化していくと、全国でいちばんお得なのは多賀城市の『シンガーミシン(寄付額10万円、返礼率60%)』になります」(前出・内田氏)
残り1か月となった最後のチャンスを賢く使い倒すのが「納税者の智恵」だ。
※週刊ポスト2018年12月7日号