体力が落ちてくる年齢なのに求人は体力仕事ばかり
高齢者は求人自体が減る。それなのに、こんな問題もあるという。
「58才の時、17年勤めた派遣先を“クビ”になり、退職金もありませんでした。すぐにハローワークに足を運び、シニア向けの求人票を見ましたが、清掃や介護などの体力仕事ばかり。体力が落ちてくる年齢なのに、体力を使う仕事しかないのが現実です」(59才・パート)
無理して仕事をし、体調を壊して働けなくなってしまったケースも。仕事があるのはありがたいが、長く続けるなら、健康への配慮は欠かせない。
生活保護の受給を検討しているシニアが4割
もし働けなくなったら「生活保護を受ける」という人が40.9%、「不動産を売却して生活費にあてる」という人が12.8%という統計結果がある。ひとり暮らしの高齢者は、“人に頼りたくない”という意識の強い人が多く、最後の頼みの綱を、行政に求める人が少なくない。中には、「長生きしたくない」「人の力を借りてまで生きるべきかわからない」という声も…。年金だけでは生活できない老後ひとり暮らしの人にとっては、勤労が唯一の生命線になるのだ。
*参考文献/『シニアシングルズ 女たちの知恵と縁』わくわくシニアシングルズ著(大月書店)、中高年齢シングル女性の生活状況アンケート調査報告書2017年
※女性セブン2018年12月13日号