マーケットバンク代表の岡山憲史氏は、過去の大発会の実績から分析する。
「2016年から2018年までの大発会で上昇した銘柄トップ10を振り返ると、その年に“流行する事業”が先取りで人気を集めていた。
例えば、2016年年初時点で『フィンテック(ITを駆使した金融サービス)』という言葉はニュースでは話題になりつつあったものの、企業ビジネスとして具体的にイメージできる状況ではなかった。それでも同年の大発会ではトレイダーズホールディングス、さくらインターネットといったフィンテック銘柄が値上がり率トップ10に入った。今年(2018年)は『仮想通貨』が人気を集め、ソルクシーズ、アイスタディといった仮想通貨関連銘柄が上位に入りました。
2019年の大発会では、消費増税を控えて話題の『キャッシュレス化』がキーワードになると思う。決済サポートを手掛けるビリングシステム(3623)やフライトホールディングス(3753)などは、年始に大きく上昇する“お年玉銘柄”になり得るのでは」
ただし、「キャッシュレス化はすでに政府が重要政策として喧伝しているため、来年の大発会を待たずに、大納会の時点で上昇がピークに達している可能性もある」(同前)という。
※週刊ポスト2018年12月21日号