広島在住の越智ともみさん(仮名・55才)は、長男の嫁として夫の実家で同居すること35年。その間、夫の祖父母と父を介護して見送り、現在は夫と息子の3人暮らし。義母は介護施設に入居している。
「さんざんいじめられ、苦労させられた夫の親族と同じ墓には入りたくありません。私個人としては、散骨を希望していて、『骨は四万十川にまいてね』と息子に言うと、『交通費もかかるし、なんでそんな遠くの川がええんか。近くの川じゃダメなんか』と。家の前のどぶ川だけはやめてと冗談で話しています。
『おれはかあさんと同じ墓に入りたい。何十年後かにおれも行くから、先に行って待っとけや』と言われ、愛する息子と一緒なら、まあいいかと思っています」(越智さん)
終活としてエンディングノートや遺言書に、希望を書いておく方法もあるが、法的拘束力があるわけではない。生前に自分で永代供養墓などを契約していても、その存在を遺族が知らなければ、希望をかなえられないこともある。生前から、家族とコミュニケーションを取っておくことが大切だ。
※女性セブン2018年12月20日号