ましてやそれより若い年金70歳支給や75歳支給の世代は、年金の支えがないまま医療費や介護費用を負担することになれば“年金受給前破産”の心配をしなければならない。
そのうえ「年金増税」が控えている。2019年10月の消費税増税は年金生活者を直撃し、所得税の「公的年金等控除」を縮小して年金への課税を強化する動きも進んでいる。現在65歳以上の年金控除額は120万円、65歳未満は70万円だが、これが支給開始年齢の引き上げに合わせて「70歳までは控除70万円」に引き下げられれば、標準モデル(月額16万円)の年金受給者は税金と社会保険料の負担が年間20万円近く増える計算になる。
※週刊ポスト2019年1月1・4日号