特に3月は興味深いデータが浮かび上がってくる。株式市場には「上がりやすい日」や「下げやすい日」があり、3月24日は過去16年、いずれの年も上昇した日なのだ。つまり、24日の始値で買って、翌日の始値で売れば、必ずプラスになったということ。過去16年間で“全勝”しているのは、1年のうち3月24日と11月4日の2日しかない。
また、3月21日は平均上昇率が1.31%と、1年のうち最も騰落率が高い。1%を超えるのは3月21日、11月4日、12月1日、10月14日、9月15日の5日で、これらは“上げの特異日”といえるだろう。
このように、3月末に21日や24日と“上げの特異日”が連続しているのは、優待や配当の権利日直前で個人投資家からの買いが入りやすいことや、3月期末直前で決算への期待感から買われやすいという分析ができる。
では、中間期の配当・優待取りの時期となる9月はどうか。9月15日、18日は過去16年の勝率が8割以上で、15日、19日などは騰落率も高いが、その一方で月別のデータを見ると7~10月は下落しやすく、全指数(日経平均、ジャスダック指数、マザーズ指数)とも過去16年間の平均騰落率はマイナスとなっている。全体相場の影響も考えると、1年のうち最大のチャンスは3~5月といえそうだ。
また先述した通り、個人投資家の中には「GWの前後は相場が崩れやすい」というイメージを持っている人も多いだろう。それはある意味で正しいのだが、一方でそうでない面もある。
たしかに、GWの連休中に海外で突発的な悪材料が出てしまった場合、日本市場は閉まっていて売ることができない。そのため連休前にいったん手仕舞うことで、株価が下がりやすい側面がある。海外の機関投資家も連休前にはポジションを縮小し、それが株価下落にも繋がりやすい。