中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「若者の飲み会離れ」を嘆く中高年、ただ相手にされていないだけでは?

 とにかく、飲み会の役割がかつての「無礼講になれる場を作り、職場の交流を深め、仕事への活力とする」ということではなく、「会いたい人と良い時間を過ごす」という形になっているのかな、と思うのです。

「若者の飲み会離れ」なんて言っている中高年は「近頃の若いもんはスマホに時間を使い対人関係に時間を使わない、ハァ……嘆かわしい限りである……」みたいなことを言いたくなるかもしれませんが、それって単にあなたが若者から貴重なプライベートな夜の時間を過ごしたい相手と思われていないというだけではないでしょうか。

実は若者は飲み会に積極的

 正直最近の若者の飲み会への積極性には私は驚いています。たとえば、業界関係者の交流会みたいなのがあった場合、150人もの人が参加していたりします。そこで話が合ったら「新年会をやりましょうよ! ○○さんや××さんもボク、呼びます!」みたいな話がすぐに決まります。

 あとは、私は11月3日に上智大学のソフィア祭に講師として登壇させてもらったのですが、きっかけはたまたま行ったバーで隣にいた学生・A君から声をかけられたことです。彼はソフィア祭で何かをやるべくとりあえず教室は押さえたものの、何をやるか迷っていたところたまたま私と隣り合わせになった。

「ソフィア祭、出てくださいよ!」と言ったので「がってん承知!」とOKし、教室は満席となり、その日の打ち上げは大人数が参加しました。以後、彼とは飲み会をするほか、東京競馬場の貴賓席で一緒に競馬観戦をしたり、まったく別の飲み会にも呼んだり呼ばれたりという関係になりました。彼の友人・B君も紹介してもらい、人手不足の職場を紹介し、彼がそこで働くことになるなどの縁もありました。

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